“体質”チェックリスト付き 自分に合った食事術で体調が最高に良くなる!
“健康に良い食べ物”といっても、人によって合う合わないというものがあります。良かれと思って食べたものが、実は自分にはデメリットの方が多かった…というのは避けたいものです。だからこそ、知っておきたいのが自分の“体質”。東洋医学における8つの代表的体質に照らし合わせてみましょう。
- 疲れ型(虚証)
- 食べ過ぎ型(積滞/食滞)
- ストレス型(気滞)
- 冷え型(寒証)
- 乾燥型(陰虚)
- 血行不良型(於血)
- むくみ型(水滞)
- 精神不安型(心身不安)
体がすっきりしないのは、もしかすると自分の体質を知らずに続けていた食習慣に原因があるかもしれません。自分に合った食べ物を知るために、“体質”自己診断テストでチェックしてみましょう。
あなたはどのタイプ? “体質”自己診断テスト
A~Hのグループで、それぞれ自分に当てはまる設問の点数をカウントし、合計します。点数が最も多いグループが、あなたのタイプ。ただし、体質は一つのタイプに限定されるものではありません。点数が同じグループがいくつかあれば、いくつかの体質を併せ持っているということになります。
A
- すぐに疲れる…4点
- 「無気力に見える」と言われる…3点
- 食欲がない…3点
- 風邪を引きやすい…3点
- 朝はなかなか起きられない…2点
B
- 食事が不規則で夜遅くなることが多い…4点
- 太り気味…3点
- 便秘がち…3点
- ご飯やパン、麺類、甘い物をよく食べる…2点
- 食後に吐き気を感じることが多い…3点
C
- イライラしたり怒りっぽくなったりしやすい…4点
- 目が充血しやすい…3点
- ストレスを感じている…4点
- おなかに張った痛みがある…3点
- 対人関係がうまくいかず、つらい…1点
D
- 手足が冷える…4点
- 全身にぞくぞくする不快な寒気がある…4点
- 顔色が青白い…3点
- 慢性的に関節が痛む…2点
- トイレに行く回数が増えた…2点
E
- 肌がよく荒れる…3点
- 一度の睡眠でたくさんの夢を見る…2点
- 寝汗をかくことが多い…3点
- 耳鳴りがある…3点
- 乾燥してコロコロした便が多い…4点
F
- 唇が紫色になりがち…3点
- 肌のハリ、潤いがなくなってきた…3点
- 肩こりに悩まされている…3点
- 月経(男性はイボ痔)の悩みがある…4点
- 手足にしびれや冷えがある…2点
G
- 足がむくみやすい…5点
- 体が重く感じる…3点
- 立ちくらみ・目まいがある…3点
- 舌に歯の跡がつく…2点
- 水っぽい鼻水が出る…2点
H
- 思考が停止することがよくある…4点
- 憂鬱、不安になりやすい…4点
- 寝付きが悪い、夜中に目覚めるなど睡眠の質が悪い…4点
- 心臓がドキドキすることがある…3点
Aの点数が高い人は…
疲れ型(虚証)
気力・体力が足りず、疲れやすく常に倦怠感がある。抵抗力も弱いため、風邪などの病気になりやすい。既に慢性疾患のある可能性も高いので、検査した方が良い場合も。激しい運動は避け、十分な休養と規則正しい生活で体内のリズムを整え、生命力を補うことが必要。ヨガや太極拳など、ゆったりと呼吸を整えながら行う軽い運動がおすすめ。
【相性の良い主な食材】
黒米・赤米、いんげん豆、栗、さつまいも、にんじん、桃、鶏卵、マグロ、麹など
【相性の悪い主な食材】
そば、白菜、りんご、ワカメ・昆布・のり、おから、緑茶、酸味・辛味の調味料など
Bの点数が高い人は…
食べ過ぎ型(積滞・食滞)
基礎体力があり、食欲も旺盛で人一倍食べられるため、周囲も本人も健康に問題なしと思いがち。食生活が乱れがちなのも特徴。しかし、食後の胃もたれや便秘などに悩まされることも少なくなく、胃の処理能力は決して強くはない。規則正しい食生活と睡眠、休息をしっかり取り、早食い・ながら食いなど食べ方のクセを整える必要がある。
【相性の良い主な食材】
そば、キャベツ、りんご、ワカメ・昆布・のり、豆腐など
【相性の悪い主な食材】
もち米、いんげん豆、栗、さつまいも、かぼちゃ、バナナ、イワシ、チーズなど
Cの点数が高い人は…
ストレス型(気滞)
東洋医学で全身を巡っているとされる「気・血・水」のうち、「気」がスムーズに巡らず、滞っている状態。完璧主義ゆえ余裕を失いやすく、イライラしたり落ち込みやすかったりする一面も。心と体が安らぐ手段を見つけ、心を緩める時間をもつことが大切。消化の悪い食べ物は避け、アロマテラピーや漢方、整体などで心と体をほぐして。
【相性の良い食材】
レタス、ピーマン、たまねぎ、りんご、梅、イカなど
【相性の悪い食材】
もち米、さつまいも、らっきょう、牛肉、塩味・辛味の調味料など
Dの点数が高い人は…
冷え型(寒証)
基礎代謝が少ないため血行が悪く、手足が常に冷えている。体を動かすのが苦手で寒がりなため、気温が下がるほど行動が少なくなる傾向も。入浴をシャワーで済ませるのはやめて、夏場でも湯船に入り、できるだけ体を動かすことを心掛けて。温かいものや香辛料の効いた食事がおすすめ。
【相性の良い食材】
もち米、栗、さつまいも、にら、鶏肉、エビ、麹など
【相性の悪い食材】
たけのこ、なす、ゴーヤ、とうがん、なし、すいか、柿、キウイ、ワカメ・昆布・のりなど
Eの点数が高い人は…
乾燥型(陰虚)
体内の水分が不足し、皮膚や髪が乾燥しがち。夜型の生活をしている人に多いタイプで、疲れやすいのも特徴。エネルギーが足りず体力が落ちているので、しっかりと睡眠を取り、体力を回復させることが必要。水分不足だが冷たい飲み物や水の飲み過ぎは内臓を冷やし、さらに体力を落とすことに…。果物や野菜で穏やかな水分補給を心掛けて。
【相性の良い食材】
やまいも、小松菜、きくらげ、なし、すいか、アサリ・シジミ、豆腐、牛乳など
【相性の悪い食材】
もち米、あずき、ぎんなん、らっきょう、ニンニク、しょうが、辛味の調味料など
Fの点数が高い人は…
血行不良型(於血)
「気・血・水」のうち「血」の流れが悪く、体のあちこちで血液が滞っている状態。シミやそばかすなどができやすく、肩こりや静脈瘤が現れることも。冷たい飲み物や食べ物は避け、体を冷やさないようにするとともに、ストレッチやジョギングなど適度な運動で血行促進を。しょうがやニンニクなど、血行を良くする食べ物を積極的に取り入れて。
【相性の良い食材】
とうもろこし、大豆、栗、チンゲン菜、桃、イワシ、納豆など
【相性の悪い食材】
とうがん、甘味の調味料など
Gの点数が高い人は…
むくみ型(水滞)
全身を巡る「気・血・水」のうち、「水」の巡りが悪い。余分な水分がたまるため、むくみや下半身がだるく重いといった症状が出る。水分の取り過ぎに注意し、塩分は控えめに。むくみ防止のためにストレッチなどの適度な運動で体を動かし、昆布やごぼうなど食物繊維の多い食品を取り入れて。熱めの風呂や温かいお茶などで、体を冷やさないことも大事。
【相性の良い食材】
とうもろこし、大豆、キャベツ、もやし、うどなど
【相性の悪い食材】
もち米、黒ごま・白ごま、トマト、なし、肉の脂身、シシャモ、豆腐など
Hの点数が高い人は…
精神不安型(心身不安)
心配事や悩み事が多く、睡眠不足。ちょっとしたことで驚きやすかったり、ふと気づくと思考停止状態に陥ることがある。胸が苦しい、動悸がする、胃が痛いなど病気ではないが体調が悪い。生活リズムを整え、刺激の強い食べ物は避けた方が良い。。趣味など無心になれることを見つけて“考え過ぎない”ように心掛け、自然の多い環境で休養を取って。
【相性の良い食材】
小麦、黒豆、やまいも、チンゲン菜、いちご、タコ、ヨーグルトなど
【相性の悪い食材】
もち米、くるみ、ニンニク、塩味・辛味の調味料など
タイプ別の「相性の良い食材」「相性の悪い食材」については、『食べもので「体の不調」を治す本』『漢方のプロが教える「最高の体調をつくる食事術」』で詳しく紹介しています。
この記事の監修者
朝霧高原診療所 院長 昭和大学医学部客員教授 山本 竜隆
聖マリアンナ医科大学、昭和大学医学部大学院卒業。医師・医学博士。地域医療とヘルスツーリズムの両輪で、地域活性や自然欠乏症候群の提唱などの活動をしている。富士箱根伊豆国立公園に位置する滞在施設「日月倶楽部」では、ヨガや瞑想などのマインドフルネス、企業の健康管理者への指導など雄大な自然環境に身を置いて行う各種滞在プログラムを提供している。
[朝霧高原診療所] https://www.asagiri-kogen-clinic.com/
[日月倶楽部] https://hitsuki-club.com/
ライター 濱岡 操緒
大学卒業後、大手ゲーム会社に就職。広報宣伝部にて主に社内報や広報誌などの編集主幹を務める。退職後は母親向けの媒体、ウエディング関連の媒体などを手掛ける編集プロダクションに所属。現在はフリーランスとして書籍・雑誌・WEBメディアなどの編集・執筆、撮影ディレクションなど幅広く活動中。プライベートでは1児の母。最近の健康習慣は、ミトコンドリア活性化。